モーターサイクル・ドン・キホーテ

宮沢章夫の本は結構な数読んでるし、ブログ(今は「富士日記2」)も頻繁にチェックしているのだが、彼の芝居は確か一度も見たことがない。いつか観たいと思っていたら、新作『モーターサイクル・ドン・キホーテ』を赤レンガ倉庫で上演するではないか。

もともと、『カルデーニオ』は、シェークスピアによる「書かれたという記録だけが残されている幻の戯曲」を現在によみがえらせる野心的なプロジェクトだ。
 少し説明してさせていただきますと、これは、スティーヴン・グリーンブラットというアメリカの研究者と、チャールズ・ミーという劇作家による原作(二人の共作という意味)があり、元々は、シェークスピアの失われた戯曲(書かれたという記録だけが残されている幻の作品)が元になって執筆された作品です。さらにそれらの資料(セルバンテスの原作など)や、グリーンブラットらの戯曲をヒントに僕がまったく新しく戯曲を書き直して作品化します。なにしろ、シェークスピアの原作が横浜の鶴見区になっていることからして、どんな舞台になるか、なんとなく想像できるのではないだろうか。
 スティーヴン・グリーンブラットの提案によって、世界各地でこの作品を上演するという企画の、これが日本版。なぜ、私がかかわることになったかは、まあ、いろいろあったのです。まだ先の話だと思っていると、すぐに五月はやってくる。私のまたべつの面を表現できればと思っています。それも見届けてほしい。馬のかわりに、バイク。ロシナンテの代わりには50CCのバイク。どんな作品になるかは、舞台を観てのお楽しみ。ご期待ください。

アフタートークのある5月28日(日)の分はもう売り切れているが、その他はまだあるみたいだ。2、3日前だが、5月27日(土)の午後の分が結構あっさり取れた。告知ページからチケット予約ページに行って、そこに必要事項を入力して送信する。すると、チケットが取れたから入金して下さいというメールが届くのだ。「ぴあ」とかを介さずにチケットが取れるので便利だね。
この芝居は、シェイクスピアセルバンテスを読んでおいた方がよく分かるみたいだが、その余裕もないので、まっさらな気持ちで観ることにしよう。上演までの途中経過も「富士日記2」に随時書いてくれるだろうから、そちらも楽しみだな。