つまらない住宅地のすべての家(津村記久子)★★★☆☆ 7/6読了

とある町の、路地を挟んで十軒の家が立ち並ぶ住宅地。
そこに、女性受刑者が刑務所から脱走したとのニュースが入る。
自治会長の提案で、住民は交代で見張りをはじめるが……。

住宅地で暮らす人間それぞれの生活と心の中を描く長編小説。

本を読むときは、たいがい初出がどこなのかを巻末で調べるのだが、今回「小説推理」とあった。津村記久子で「小説推理」? と意外に思いながら読み始めた。半分くらいまでは津村記久子っぽいのだが、そこから段々「小説推理」っぽくなってくる。なかなか面白かったし、タイトルもいいね。