グリング第18回公演『jam』(再演) @東京芸術劇場小ホール1

グリングは本公演「jam」(再演)をもって活動を一時休止します。


'97年2月に東京芸術劇場小ホール1においてグリング旗揚げ公演「アフター・スクール」を上演してから12年。活動休止を目前に、グリングの原点となるこの劇場で、’03年に下北沢ザ・スズナリにて上演された「jam」を再演する意味を共に感じてほしい。
劇中に流れるベートーヴェン交響曲第九番、第四楽章「歓喜の歌」。
年末の風物詩ともいえるその旋律を、グリング「jam」が奏でる音色でお楽しみください。
出演は、中野英樹萩原利映のおなじみグリングメンバーと、岩松了プロデュースほか数々の舞台を経て、6年ぶりにグリングに復帰となる佐藤直子。そして大人計画、NODA MAP、劇団☆新感線など、活躍の場を拡げる小松和重が初演に引き続いて登板いたします。
さらに、三谷幸喜作品、岩松了作品から小劇場まで幅広く活動する松本紀保。テレビ、映画、CMなどで活躍中のナイロン100℃の廣川三憲、「海賊」以来4年ぶりの出演となる劇団M.O.P.の永滝元太郎と、オーディションから選ばれての参加、澁谷佳世。
個性的な役者で『jam』を彩ります。


作・演出:青木豪
出演:中野英樹萩原利映/遠藤隆太/小松和重佐藤直子/澁谷佳世/永滝元太郎(劇団M.O.P.)/廣川三憲(ナイロン100℃)/松本紀保
公演日程:2009年12月9日(水)〜12月23日(水)
会場:東京芸術劇場小ホール1

上演時間は1時間45分。その1時間45分が一幕一話物の舞台上でそのままの時間として流れる。ということを後から知った。舞台上に時計があって20時50分にセットされているらしいのだが、私の席からは時計が壁に掛かっているのは分かるが針までは見えないのだ。
今回のセットは舞台が中央にあって、それを客席が両側から挟むようになっている。チェルフィッチュの『フリータイム』もそうだった。私の席は端っこの方だったので、時計まで見えなかったのだ。ただ、私の席よりもさらに外側に3席くらいあったから、そこの人たちは余計見難かっただろうな。
芝居は軽井沢のとあるペンションに集まる人たちの話。登場人物たちの関係や舞台上に現れない裏の設定がよく分からなくて、最初はうまく入り込めなかった。結局観終わってもなんか掴み所のない話で、感想がうまく浮かんでこない。まあ、きっと後からじわじわ来るんだろうな。
小松和重は初めて観たけど、自然体の演技が良かったね。松本紀保はらくだ工務店の時よりは馴染んでいた気がする。


この回はアフタートークがあって、ゲストは藤村忠寿(HTB「ミエルヒ」監督)、嬉野雅道(HTB「ミエルヒ」プロデューサー)の両名。ホストは青木豪。「ミエルヒ」とは青木豪が脚本を書いて、中野、萩原の両名も出ているドラマのこと。時計のことはこのアフタートークの話で知った。旗揚げ公演の楽日に暗転でミスがあって以来、暗転恐怖症になり、その後はしばらく暗転のない芝居を書いていたなんて話は面白かった。30分ほどしてから、中野、萩原の両名も参加。結局約1時間ほど話してたかな。


グリングは第14回公演の『ヒトガタ』から観てるんだけど、結局この『ヒトガタ』が一番良かったな。