もう生まれたくない(長嶋有)★★★☆☆ 9/5読了

マンモス大学に勤める、にわかナースの春菜、ゲームオタクのシングルマザー・美里、謎めいた美人清掃員の神子。震災の年の夏、偶然の訃報でつながった彼女たちの運命が動き始める―。誰もが死とともにある日常を通して、生の光を伝える傑作長篇小説。

かたちとしては群像小説なんだろうか。登場人物同士は繋がりがある人もいるしない人もいる。そんな彼らが、例えばスティーブ・ジョブズやダイアナ妃の訃報に際して、どのように感じ行動したかが描かれている。まあ、もちろんそれだけではなくて、登場人物たち自身のドラマもある。それにしても「訃報小説」っていうのは新しい。長嶋有にしか書けない世界だな。相変わらず小ネタも満載で面白かった。

もう生まれたくない
もう生まれたくない長嶋 有

講談社 2017-06-29
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