箱庭図書館(乙一)★★★☆☆ 5/10読了

少年が小説家になった理由。コンビニ強盗との奇妙な共同作業。ふたりぼっちの文芸部員の青くてイタいやりとり。謎の鍵にあう鍵穴をさがす冒険。ふと迷いこんだ子どもたちだけの夜の王国。雪の上の靴跡からはじまる不思議な出会い。集英社WEB文芸「RENZ ABURO」の人気企画「オツイチ小説再生工場」から生まれた6つの物語。

最初は、久し振りに乙一の新作が読めると色めき立ったのだが、ボツ原稿のリメイクと知ってガッカリ。ところが、ギッチョンチョン。これが面白かった。
設定は様々なんだけど、すべてに乙一風味がまぶされている。しかも、元は全然関係のない6つの話を「文善寺町」という架空の町を共通の舞台に仕立て上げることによって、連作短編のようにしてあるのも巧い。どれも面白かったけど、最後の「ホワイト・ステップ」は秀逸だ。
下記のサイトで元作品も読めるので、読み比べるのも面白そうだね。
http://renzaburo.jp/8528/

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