チェーン・ポイズン(本多孝好)★★★☆☆ 2/6読了

誰にも求められず、愛されず、歯車以下の会社での日々。簡単に想像できる定年までの生活は、絶望的な未来そのものだった。死への憧れを募らせる孤独な女性にかけられた、謎の人物からのささやき。「本当に死ぬ気なら、1年待ちませんか?1年頑張ったご褒美を差し上げます」それは決して悪い取り引きではないように思われた―。新境地を開いた驚愕のミステリー。

ミステリーなのかな?一応。どんでん返しがあって、なるほどと思わされるけど、この本の面白さはそこじゃないよな。「生きる」とは何かをストレートに追求すると、重くなったり、青臭くなったりするのでこういう構成にしたのだろう。先が気になるという点ではこの構成は悪くはない。ただ、ちょっと違和感も感じるんだよな。とは言ってもそんなに完璧な小説なんて滅多に無いわけで、この本がなかなか面白かったのは間違いない。

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