竜崎伸也、四十六歳、東大卒。警察庁長官官房総務課長。連続殺人事件のマスコミ対策に追われる竜崎は、衝撃の真相に気づいた。そんな折、竜崎は息子の犯罪行為を知る―。互いに自らの正義を主張するキャリアとキャリアの対立。組織としての警察庁のとるべき真の危機管理とは。
読んだ人からすれば何を今さらという感じだろうが、これは面白かったねえ。とにかく主人公の竜崎の人物造型に尽きるね。警察庁長官官房総務課長というエリート警察官僚で堅物なんだが、裏表のない堅物振りがいいんだよな。
優れた警察小説であり、なおかつビジネス書でもあり、家族小説の側面もある。『チーム・バチスタの栄光』みたいに変に甘ったるいラストではなく、苦いけれども爽やかなラストも印象的だ。続編の『果断 隠蔽捜査2』も楽しみだな。
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