有頂天家族 二代目の帰朝(森見登美彦)★★★★☆ 3/21読了

狸の名門下鴨家の三男・矢三郎は、親譲りの無鉄砲で子狸の頃から顰蹙ばかり買っている。「面白きことは良きことなり」という父の教えを胸に、誰もが恐れる天狗や人間にちょっかいを出しては、愉快に過ごしていた。そんなある日、老いぼれ天狗・赤玉先生の跡継ぎである“二代目”が英国より帰朝。狸界は大混迷し、平和な街の気配が一変する。しかも、人間の悪食集団「金曜倶楽部」は、恒例の狸鍋の具を懲りずに探している…。阿呆の誇りを賭けて、尊敬すべき師を、愛する者たちを、毛深き命を守れ!待ちに待った毛玉物語、再び。愛おしさと切なさで落涙必至の感動巨編。

毛玉たちが阿呆なことをしたり、将棋を指したり、恋をしたりする周りで、天狗や人間が大騒ぎするのをのちのちと読んでいたのだが、最後は怒涛の展開になって、勢いページを繰る手が速くなってしまった。いつまでも毛玉的世界に浸っていたかったのだが、いつかは読み終わってしまう。次の第3部も非常に楽しみだが、いつになったら読めるのかは、あまり考えないようにした方がいいんだろうな。

有頂天家族 二代目の帰朝

有頂天家族 二代目の帰朝