短歌のガチャポン(穂村弘)★★★☆☆ 2/25読了

現代短歌のフロントランナー穂村弘が腕によりをかけて選んだ、明治から現在までの短歌100首。うつくしい短歌、不思議な短歌、へんな短歌、おかしな短歌、不気味な短歌、かなしい短歌……。好きなところからひとつずつ取り出して、なんでもありのマジカルな短歌ワールドをとことん楽しもう。最初は意味のわからない短歌も、穂村弘の切れ味のいい鑑賞文を読めば納得できるはず。穂村弘は言う。「ガチャポンのハンドルをガチャガチャ回すと、カプセルに入った何かがポンと出てきます。ジャンルだけは決まってて、でも、その中の何が出るかはわからない。だから、わくわくして夢中になりました。」短歌の楽しさと多様性を、ミステリアスでファンタスティックなメリンダ・パイノのカラーイラスト25点と共に詰め込んだ、ホムラ印のガチャポン・マシーンがここに。

名前を知っている有名な歌人の歌、名前を知らない現代の歌人の歌、雑誌や新聞に投稿された一般の人の歌、『短歌のガチャポン』にふさわしく、様々な歌がランダムに紹介される。前半は短歌とイラストのコラボ、後半で穂村弘の解説。解説が的確なうえに実に読ませる。さすがですね。