かくして彼女は宴で語る 明治耽美派推理帖(宮内悠介)★★★☆☆ 7/16読了

木下杢太郎、北原白秋石井柏亭石川啄木
若き芸術家たちが謎に挑む
傑作青春ミステリ

明治末期に実在した若き芸術家たちのサロン、
その名も「パンの会」。
隅田川沿いの料理店「第一やまと」に集った
木下杢太郎、北原白秋石井柏亭石川啄木等が推理合戦を繰り広げる。
そこに謎めいた女中・あやのも加わって――。

黒後家蜘蛛の会を明治時代の芸術家たちで再現するという趣向が面白い。謎自体はイマイチなものも多かったけど、木下杢太郎、北原白秋石井柏亭石川啄木らの会話が面白かったし、メンバーが集う料理店「第一やまと」での料理も興味深かった。黒後家蜘蛛の会を模しているので、女中・あやのが謎解きをするのだが、そのあやのが実は○○だったというラストもなかなか良かった。