タラント(角田光代)★★★☆☆ 7/10読了

あきらめた人生の、その先へ――
片足の祖父、学校に行けなくなった甥、〝正義感〟で過ちを犯したみのり。小さな手にも使命が灯る、慟哭の長篇小説。

「今、だれもがスタートを待っている」
周囲の人々が〝意義ある仕事〟に邁進する中、心に深傷を負い、無気力な中年になったみのり。実家に届く不審な手紙、不登校になった甥の手で、祖父の過去が紐解かれるとき、みのりの心は、予想外の道へと走りはじめる。

表紙から障害者スポーツの話なのかと思っていたら、どうもそうではない。この話はどこに行くんだろうと思いながら読んでいたら、最終的には障害者スポーツにもたどり着いた。なかなか読ませる話ではあったが、主人公のみのりにあまり感情移入はできなかった。