猫のホテルの30周年公演「ピンク」@ザ・スズナリ

染めてやるのだ、この空気!

新宿で芝居を始めた頃は飲み盛り食べ盛りで、朝まではしゃぎたくて仕方なかったけど、
今はひっそり慎ましく、21時過ぎればもう瞼が重い。
加齢もコロナも容赦ない。
できないことが増えて、記憶の細部がこぼれ落ちて行く。
うら枯れた想いがあふれて行くばかりだ。
このままじゃシャクだから、色めく人々が色をなす芝居をやる。
欲望のまま登りつめようとする荒々しいおんなの闘いを描く。
いろいろと経てこその『ピンク』だ。
愛らしさ、お色気、郷愁、マダム・・・好きに想像してほしい。
100年前は男児の色として、50年前はレディやカーテンを形容して文化の一翼として、
変幻自在に生まれ変わったその色で染めてやるのだ。

作・演出;千葉雅子
出演:千葉雅子中村まこと、森田ガンツ市川しんぺー、佐藤真弓、村上航 / 尾上寛之

猫のホテル30周年かあ。私も今年の3月で勤続30年だったので仲間ですな。ぎゅうぎゅう詰めの客席は久しぶり。通路にこそ客は入れていなかったが、昔の感じを思い出した。
女性2人の30年を描く芝居だが、男優陣の女装のインパクトが凄すぎる。途中アドリブっぽいところもあったりして、かなり笑わせてくれた。あとは、早くマスクなしで観劇できる日が来てほしいね。

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