インドラネット(桐野夏生)★★★☆☆ 10/8読了

平凡な顔、運動神経は鈍く、勉強も得意ではない――何の取り柄もないことに強いコンプレックスを抱いて生きてきた八目晃は、非正規雇用で給与も安く、ゲームしか夢中になれない無為な生活を送っていた。唯一の誇りは、高校の同級生で、カリスマ性を持つ野々宮空知と、美貌の姉妹と親しく付き合ったこと。だがその空知が、カンボジアで消息を絶ったという。空知の行方を追い、東南アジアの混沌の中に飛び込んだ晃。そこで待っていたのは、美貌の三きょうだいの凄絶な過去だった……

桐野夏生は健筆だし、色んな話を書くね。『日没』で言論封殺のような話を書いたかと思いえば、今度は舞台がカンボジアでの冒険譚。グーグル・マップで調べながら読むとなかなか面白かった。