白鳥とコウモリ(東野圭吾)★★★☆☆ 9/16読了

遺体で発見された善良な弁護士。
一人の男が殺害を自供し事件は解決――のはずだった。
「すべて、私がやりました。すべての事件の犯人は私です」
2017年東京、1984年愛知を繋ぐ、ある男の"告白"、その絶望――そして希望。
罪と罰の問題はとても難しくて、簡単に答えを出せるものじゃない」
私たちは未知なる迷宮に引き込まれる――。

殺人事件が起き、ある人物が自供する。そのまま解決かと思いきや、納得の行かない加害者の息子と被害者の娘が真相究明に乗り出し、警察の担当刑事も疑問を感じ始める。掴みはOKなんだが、そこからが長い。ただ、終盤の畳み掛けはさすが東野圭吾。無理目の解決にも一定の納得感は与えてくれる。長い中盤をもうちょっと刈り込んでくれればもっと良かったかな。ただ、『白夜行』のような圧倒的な迫力と面白さはもはやなく、「面白い」というよりも「上手い」って思っちゃうんだよな。