正欲(朝井リョウ)★★★☆☆ 7/24読了

生き延びるために、手を組みませんか。いびつで孤独な魂が、奇跡のように巡り遭う――。
あってはならない感情なんて、この世にない。それはつまり、いてはいけない人間なんて、この世にいないということだ――共感を呼ぶ傑作か? 目を背けたくなる問題作か? 絶望から始まる痛快。あなたの想像力の外側を行く、作家生活10周年記念、気迫の書下ろし長篇小説。

LGBTQ+にも属さないような特殊な性癖を持つ人達の話で、確かに彼らは生きづらいだろうなと思う。でも、だからどうしたらいいんだろうと考えると、正直どうしようもない。なぜ、人(社会)は彼らを放っておかないのかな。自分たちが正しい側、多数の側にいることをそんなに確認したいのだろうか。私にはそういう気持ちがないので、よく分からない(「なぜ結婚しないの?」とか「なぜ子どもを作らないの?」とか質問する気持ちが分からない)。
登場人物たちの性癖のこと思うと、人類というのは、とてつもなくおかしな進化を遂げてしまったんだなと、不思議な気持ちになった。