星夜航行 上巻(飯嶋和一)8/15読了

三河を二分した内乱の時、父が徳川家に弓を引いたため、逆臣の遺児として農村に逼塞していた沢瀬甚五郎は、祖父より剣や騎馬術、鉄砲術などを叩き込まれていた。傑出したその才覚は家康家臣の知るところとなり、嫡男、徳川三郎信康の小姓衆に取り立てられた。かつてない骨太な主人公と激動の時代!九年かけて書き上げた歴史巨篇。

飯嶋和一にしては割と有名な事柄を描いている。本能寺の変から秀吉の天下統一、そして朝鮮出兵へ。相変わらず筆致は緻密。下巻で沢瀬甚五郎がどう絡んでくるのか楽しみだ。