フランスのアーティスト、フィリップ・ワイズベッカー。自ら日本各地の干支にまつわる郷土玩具の産地や工人を訪ね、写真と紀行文、愛嬌たっぷりのデッサンによってその道中を記録した旅行記。
職人の工房や制作過程だけでなく、見慣れない標識や店先に置かれた製薬会社のマスコットさえも、気軽なコメントとともに描かれています。巻末には直筆による取材日記を抜粋して収録。写真やパンフレットの切り抜き、独特の書体で描かれた文字。スクラップブックのような身近な絵日記。旅の途中に出遭ったすべてが彼の巡礼の一部。こじんまりとしたサイズが愛らしい旅情溢れる一冊です。他の国内作品集とおなじく、アートディレクションは葛西薫。
去年のGWに恵文社一乗寺店で購入して、ずっと取っておいた本。ようやく読んだ。まだまだ、こういう郷土玩具を手作りしている人たちがいるんだね。イラストも写真も全てカラーで、所有する喜びを感じさせてくれる本になっている。