はちどり ★★★☆☆ TOHOシネマズ池袋

1990年代の韓国を舞台に、思春期の少女の揺れ動く思いや家族との関わりを繊細に描いた人間ドラマ。本作が初長編となるキム・ボラ監督が、自身の少女時代の体験をもとに描き、世界各地の映画祭で数々の賞を受賞した。94年、空前の経済成長を迎えた韓国。14歳の少女ウニは、両親や姉兄とソウルの集合団地で暮らしている。学校になじめない彼女は、別の学校に通う親友と悪さをしたり、男子生徒や後輩の女子とデートをしたりして過ごしていた。小さな餅屋を切り盛りする両親は、子どもたちの心の動きと向き合う余裕がなく、兄はそんな両親の目を盗んでウニに暴力を振るう。ウニは自分に無関心な大人たちに囲まれ、孤独な思いを抱えていた。ある日、ウニが通う漢文塾に、不思議な雰囲気の女性教師ヨンジがやって来る。自分の話に耳を傾けてくれる彼女に、ウニは心を開いていくが……。

2018年製作/138分/PG12/韓国・アメリカ合作
原題:House of Hummingbird

監督:キム・ボラ
脚本:キム・ボラ
出演:パク・ジフ、キム・セビョク、イ・スンヨン、チョン・インギ、パク・スヨン

新聞の評を読んで気になった。14歳の少女ウニの日常が描かれているが、それほど大きな出来事が起きるわけでもなく、物語は淡々と進んでいく。これこれこういう映画だと説明しにくい映画だな。ウニ役のパク・ジフはとても良かったね。それから、ウニが通う漢文塾の女性教師ヨンジ役のキム・セビョクも良かった。
『その手に触れるまで』の主人公アメッドが13歳で本作のウニが14歳。国も背景も違うけど、なんとなく似たものを感じた。