駒音高く(佐川光晴)★★★☆☆ 3/8読了

プロを志す中学生、引退間際の棋士将棋会館の清掃員…。勝負の世界で歩を進める七人の青春。青春・家族小説の名手が温かなまなざしで描く珠玉の連作短編集。

将棋が題材ということで、どうしても読みたくなる。表紙と裏表紙のイラストもいいね。将棋会館の清掃員や小学生の女子が主人公だったりして、既存の将棋小説とは違う道を行こうとしているのが分かる。ちょっときれいにまとめ過ぎかなとも思うが、それでも十分に面白かった。ただ、「敗着さん」という話の中の「敗着さん」というあだ名はどうなんだろう?あの人、別に何も悪いことしてないからなあ。