歪んだ波紋(塩田武士)★★★☆☆ 10/20読了

誤報」にまつわる5つの物語。新聞、テレビ、週刊誌、ネットメディア―昭和が終わり、平成も終わる。気づけば私たちは、リアルもフェイクも混じった膨大な情報に囲まれていた。その混沌につけ込み、真実を歪ませて「革命」を企む“わるいやつら”が、この国で蠢いている。松本清張は「戦争」を背負って昭和を描いた。塩田武士は「情報」を背負い、平成と未来を描く。全日本人必読。背筋も凍る世界が見えてくる。

独立した短編集だと思っていたら、ゆるく繋がっている連作短編集だった。いま話題のフェイクニュースにまつわる話。これを読むと、もはや何が本当なのか分からなくなってくる。恐ろしい世の中になってきたなあ。