「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」第10巻刊行記念トークイベント 「読んで楽しむ舞台の古典」

累計35万部突破!
大好評の「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」第10巻『能・狂言説経節/曾根崎心中/女殺油地獄/菅原伝授手習鑑/義経千本桜/仮名手本忠臣蔵』は今をときめく豪華作家7名が舞台の古典をオール新訳&全訳した文学ファンのみならず演劇ファンも必読の魅力あふれる一巻です。
本書の刊行に合わせて、舞台・芸能の名作を新訳で読む醍醐味について、編者の池澤夏樹氏と第一線の作家たちが語り合います。


「かつても今も、舞台からは人の声が響く。そこから演ずる者と見る者の交流が生じる。その喜びと興奮を現代の言葉で再現する。」
――池澤夏樹


第1部「古典を演出する」
岡田利規×池澤夏樹


第2部「浄瑠璃を翻訳する」
いとうせいこう×三浦しをん×いしいしんじ×松井今朝子


日時=12月7日(水)19:00開演(18:30開場)
会場=KAAT神奈川芸術劇場 中スタジオ

KAATには何度も行っているが、中スタジオに入るのは初めて。段差になっている客席はなく、普通の平場に椅子が並べてあった。早めに行ったので、いい席に座ることができた。
第1部は能と狂言を翻訳した岡田利規池澤夏樹の対談。亡霊が出て来る夢幻能はそれこそ無限に作れるという話から、ザハ・ハディド氏の夢幻能を千駄ヶ谷あたりでやったらどうだろうという話は面白かった。


第2部は浄瑠璃を翻訳した4氏(いとうせいこう×三浦しをん×いしいしんじ×松井今朝子)の話。曾根崎心中を翻訳したいとうせいこうは、もうラップだと思って翻訳したと言っていた。菅原伝授手習鑑(三浦しをん)、義経千本桜(いしいしんじ)、仮名手本忠臣蔵松井今朝子)の3作はそれぞれ作者が同じで3人の合作と言われている。誰がどこを書いたのかを想像しながら翻訳するのは面白かったという話や菅原伝授手習鑑→義経千本桜→仮名手本忠臣蔵の順に完成度が高まっていったのではないかという話も興味深かった。


もちろん他にも色々な話があったが書ききれない。今回の話を踏まえて実際の本を読むのが今から非常に楽しみになってきた。とても有意義なイベントだったね。


サイン本は入場前に購入。誰のサインということではなく、皆さんのサインが入っていました。