橋を渡る(吉田修一)★★☆☆☆ 12/1読了

ビール会社の営業課長、明良。部下からも友人からも信頼される彼の家に、謎めいた贈り物が?都議会議員の夫と息子を愛する篤子。思いがけず夫や、ママ友の秘密を知ってしまう。TV局の報道ディレクター、謙一郎。香港の雨傘革命や生殖医療研究を取材する。結婚を控えたある日…2014年の東京で暮らす3人の悩み、ためらい。果たして、あの選択でよかったのか―

「春」「夏」「秋」という章でそれぞれ別の人物が描かれる。共通しているのは、都議会のヤジ問題など実際の時事ネタが組み込まれていること。関連のない彼らがどう繋がるのかというのが読みどころなのだが、最後の章がまさかの展開。最初からこうするつもりで書いていたんだろうか。どうもそうではなくて、途中で方針転換したような気がする。個人的にはこの展開はないな。収束も無理矢理過ぎる。吉田修一は面白い本が多いのだが、これはダメだったな。

橋を渡る
橋を渡る吉田 修一

文藝春秋 2016-03-19
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