その女アレックス(ピエール・ルメートル)★★★★☆ 1/15読了

おまえが死ぬのを見たい―男はそう言ってアレックスを監禁した。檻に幽閉され、衰弱した彼女は、死を目前に脱出を図るが…しかし、ここまでは序章にすぎない。孤独な女アレックスの壮絶なる秘密が明かされるや、物語は大逆転を繰り返し、最後に待ち受ける慟哭と驚愕へと突進するのだ。イギリス推理作家協会賞受賞作。

ネタばらしになるのであまり色々書けないが、中盤での展開には意表を突かれた。ただ、最後の方は概ね想定内だったね。「貴方の予想はすべて裏切られる」とあったので、どれほどの大逆転があるのかと思っていたが、それほどでもなかった。
だから面白くなかったかというとそういう訳では決してなくて、話自体はとても面白かった(いくつかの瑕疵はあるにせよ)。カミーユ警部や二人の部下の描写が緻密で物語に奥行きを与えているのも良かったね。

その女アレックス (文春文庫)

その女アレックス (文春文庫)