ボビー・フィッシャーを探して(フレッド・ウェイツキン)★★★★☆ 11/6読了

6歳でチェスを始め、子供らしい無邪気さでチェスに取り組みながら加速度的に強くなる息子ジョッシュ。その眩ゆいほどの才能に父親は深くいれ込み、幼い息子はそんな周囲の思いに多感に反応しつつも、仮借のない勝負の世界で成長してゆく。チェスの神童ジョッシュとその父親である著者が、伝説的棋士ボビー・フィッシャーへの憧憬を胸に歩んだ道のりを描く。

途中冗長な箇所もあるが、全体的にとても面白かった。私はチェスは詳しくないのだが、子供の頃から将棋が好きなので、登場人物たちの感情は十分に理解できた。日本でも、チェスパパならぬ将棋パパはいるのかなあ。作中の全米学童選手権は日本なら小学生名人戦か。あそこまで入れ込んでいる親も中にはいるのかもしれない。
本の中ほどに何枚かの写真があり、大人に混じっているジョッシュの可愛いこと可愛いこと。
本編のラストのジョッシュの言葉には感動したが、エピローグのラストの言葉には思わず笑みがもれた。上手い終わらせ方だね。


下記は、みすず書房の特集ページ
http://bobby.msz.co.jp/

ボビー・フィッシャーを探して

ボビー・フィッシャーを探して