世の片隅で小鳥のさえずりにじっと耳を澄ます兄弟の一生。図書館司書との淡い恋、鈴虫を小箱に入れて歩く老人、文鳥の耳飾りの少女との出会い…やさしく切ない、著者の会心作。
小鳥の小父さんとそのお兄さんの静かでちょっと哀しい物語。小鳥の小父さんはちょっとかわいそうな目にも遭うので、最後幸せに逝けたのならいいなと思う。若い女性の図書館司書とのくだりやメジロの幼鳥とのやり取りはこちらも幸せな気持ちになった。
小川洋子の小説はまだそれほど翻訳されて海外に出て行っていないと思うけど、どんどん出て行って欲しいね。それくらい素晴らしい。
- 作者: 小川洋子
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2012/11/07
- メディア: 単行本
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