紙の月(角田光代)★★★☆☆ 7/7読了

わかば銀行から契約社員・梅澤梨花(41歳)が約1億円を横領した。梨花は発覚する前に、海外へ逃亡する。梨花は果たして逃げ切れるのか?―--自分にあまり興味を抱かない会社員の夫と安定した生活を送っていた、正義感の強い平凡な主婦。年下の大学生・光太と出会ったことから、金銭感覚と日常が少しずつ少しずつ歪んでいき、「私には、ほしいものは、みな手に入る」と思いはじめる。夫とつましい生活をしながら、一方光太とはホテルのスイートに連泊し、高級寿司店で食事をし、高価な買い物をし・・・・・・。そしてついには顧客のお金に手をつけてゆく。


角田光代が得意とするジャンルの小説だな。堕ちてゆく主人公の梅澤梨花に、一歩間違えば私もそうなるかもと思う女性も多いのではないだろうか。そこまでいかなくても、脇役として出てくる女性たちのどこかに自分を投影してしまうのではないだろうか。
なかなか読み応えはあったけど、ラストがもうひとつかな。

紙の月

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