木暮荘物語(三浦しをん)★★★☆☆ 1/25読了

小田急線・世田谷代田駅から徒歩五分、築ウン十年。空き室あります!安譜請ですが、人肌のぬくもりと、心地よいつながりがあるアパートです。うまい、深い、面白い。三拍子揃った会心作。

各話ごとに主人公が入れ替わる連作短編集。この設定は非常にありきたりだ。タイトルも装幀もほのぼのしていて、またそういう系の話なんだろうなと思っていたらちょっと違った。ほとんどの話が「性」を扱った話だったのだ。「Feel Love」という小説誌で連載されていたようなので、その媒体に合わせてそういう話になったのだろう。全体的にはまずまずかな。
『星間商事株式会社社史編纂室』にも本書にも放浪癖のある男が出てくるのだが、これは著者の好みなのだろうか。

木暮荘物語

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