エンジョイ・アワー・フリータイム(岡田利規)★★★☆☆ 7/24読了

《超リアル日本語演劇の新境地!》
 <この戯曲集『エンジョイ・アワー・フリータイム』は、わたしが二〇〇〇年代後半に書いたいくつかの戯曲のうちから三編--〇九年に書いた「ホットペッパー、クーラー、そしてお別れの挨拶」、〇八年に書いた「フリータイム」、そして〇六年に書いた「エンジョイ」 --を、今挙げた順番、つまり新しい作品から古い作品へと遡る順番で収めたものです。>(本書「はじめに」より)


 それぞれのパフォーマンスに登場するのは、派遣社員、ファミレスの店員、漫画喫茶のフリーター......わたしたちのチェルフィッチュが、ゼロ年代から「自由」になるためにきりひらく超リアル日本語演劇の新境地! 二〇〇五年の岸田國士戯曲賞の受賞後、大江健三郎賞の受賞をはじめ国内外の注目を浴びつづけてきた、岡田利規の変化の軌跡をたどることができるベスト作品集。

「フリータイム」と「エンジョイ」は観たのだが、「ホットペッパー、クーラー、そしてお別れの挨拶」は観そびれていた。というわけで戯曲で読んでみた。
なかなか面白かったんだけど、チェルフィッチュの舞台を観たことがある人が読むのと、全く観たことがない人が読むのでは、かなり印象が違うだろうなあと感じた。というか、観たことがない人がこれを読んでもうまく理解できないのではないかと思う。
ホットペッパー、クーラー、そしてお別れの挨拶」は観ていないので、頭の中でそれなりに役者を動かして読んでいたのだけど、実際はどうだったんだろうな。再演したら観てみたい。