第142回芥川賞・直木賞

第142回芥川賞直木賞日本文学振興会主催)の候補作が発表された。芥川賞には、兄弟で小説を合作する珍しい執筆スタイルの大森兄弟さん、覆面作家として10年近く活躍している舞城王太郎さん、劇団「大人計画」主宰で俳優としても人気の松尾スズキさんら多彩な才能がそろった。選考会は14日夕、東京・築地の新喜楽で開かれる。両賞の候補は次の通り。(敬称略・50音順)

 【芥川賞】大森兄弟「犬はいつも足元にいて」(文芸冬号)▽羽田圭介「ミート・ザ・ビート」(文学界12月号)▽藤代泉「ボーダー&レス」(文芸冬号)▽舞城王太郎「ビッチマグネット」(新潮9月号)▽松尾スズキ「老人賭博」(文学界8月号)

 【直木賞池井戸潤「鉄の骨」(講談社)▽佐々木譲「廃墟(はいきょ)に乞(こ)う」(文芸春秋)▽白石一文「ほかならぬ人へ」(祥伝社)▽辻村深月「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。」(講談社)▽葉室麟花や散るらん」(文芸春秋)▽道尾秀介「球体の蛇」(角川書店

この中で読んだのは、「犬はいつも足元にいて」(大森兄弟)、「ボーダー&レス」(藤代泉)、「鉄の骨」(池井戸潤)の3作品。文藝賞を受賞した2作品が揃って芥川賞にノミネートされている。話題性から言えば、兄弟作家の大森兄弟なのだが、作品の面白さから言えば「ボーダー&レス」だな。この作品はなかなか良かった。オススメです。
池井戸潤の「鉄の骨」が直木賞を取ることはないだろうな。取るんなら「空飛ぶタイヤ」で取ってないとおかしい。ちなみに「空飛ぶタイヤ」がノミネートされた第136回は受賞作なしだった。角田光代の「空中庭園」がノミネートされた時も受賞作なしだったし、どうも審査委員って見る目がないんだよな。

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