マイクロソフトカップ決勝 東芝vs三洋電機 秩父宮ラグビー場 テレビ観戦

私はテレビ観戦だったけど、秩父宮はよく入ってたね。
それにしても序盤は苦戦した。三洋のブレイクダウンでの絡みは非常に強かった。それでも風上の東芝は攻め続けた。PGで先制は許したが、23分にはハイパントの処理をもたついた三洋につけ込み、仙波から吉田につないでトライ。ゴールも決まって、7-3と逆転。そして36分には敵陣での攻撃で一旦左に振って冨岡が突っ込み、そのラックから今度は右へ展開。一度ループしたあとにデコイランナーを二人入れて廣瀬へ。廣瀬がディフェンスの間をうまく突破して右隅へトライ。流れるような素晴らしいトライだった。廣瀬の強さも光ったね。私は東芝での出始めの頃のウィングの廣瀬が好きだった。その後SOになってからはややダイナミックの走りが影を潜めてしまって不満だったのだが、今季のウィングの廣瀬は見ていてワクワクするようなプレーが多くていいね。終了間際にPGを返されて、12-6で前半を折り返した。
後半三洋はトニー・ブラウンを下げて、榎本を入れてきた。密集でのトニー・ブラウンはさすがに凄かったが、それ以外ではイマイチ精彩を欠いていたようだ。風下ということで苦戦を予想していたのだが、予想に反して主導権を握ったのは東芝だった。前半負けていたブレイクダウンで東芝の方が優勢になってきたのが大きい。風上の三洋はなぜかあまりキックを使ってこず、東芝が攻め続ける時間が続いた。それでも6点差ではワンチャンスでひっくり返される。見ているほうは気が気ではなかったが、最後の猛攻は素晴らしかった。それに耐えた三洋のディフェンスも素晴らしかった。最後のスクラムでボールを奪われた時は冷や汗をかいたが、東芝がものすごいプレッシャーをかけて三洋のインゴールでのノッコンを誘い、最後は廣瀬が駄目押しのトライを決めた。
色々と問題がある中での試合で、選手たちは辛いことが多かったと思うが、グラウンドの上で全部出し切ってくれたと思う。冨岡と廣瀬が抱きあって涙しているシーンには思わずもらい泣きをした。
コリニアシ、ヒーナン、そしてトニー・ブラウンがいる三洋電機に勝ったのだから、リーグ戦最終節の勝利は決してまぐれではないし、今季一番強かったのは東芝だと証明できただろう。あとは日本選手権に出場できることを祈るしかない。


東芝vs三洋電機(17-6)