「私は、“永遠”という響きにめっぽう弱い子供だった。」誕生日会をめぐる小さな事件。黒魔女のように恐ろしい担任との闘い。ぐれかかった中学時代。バイト料で買った苺のケーキ。こてんぱんにくだけちった高校での初恋…。どこにでもいる普通の少女、紀子。小学三年から高校三年までの九年間を、七十年代、八十年代のエッセンスをちりばめて描いたベストセラー。第一回本屋大賞第四位作品。
妻が図書館で借りてきた本をせっかくだから読んだ。評判が良かったのは知っていたが、個人的にはそれほどでもなかったかなあ。著者が女性だし、主人公が女性なので、女性が読んだほうが圧倒的に共感できるだろうね。
物語の最後の方で、高校三年生の紀子は50億年後には地球は太陽に呑み込まれちゃうことを知る。この世に永遠なんてものはなく、必ずや全てが消滅するときが来る。だからこそ今何をすべきなのか。一度しかない人生は有意義に使いたいよな。
永遠の出口 (集英社文庫(日本)) | |
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