本書の広瀬さんとか『リアルワインガイド』編集長の徳丸さんとか、「王様は実は裸なんだよ」と声高に叫べる人は本当にカッコいい。
本書は、よくある雑誌の落語特集なんかを真っ向から否定する内容になっている。「まずは寄席に行ってみて、そこで好みの落語家を見つけよう」なんて嘘っぱちだと。落語っていうのは、聴きたい落語家の噺を聴きに行くもんだと。では誰を聴きに行ったらいいのか? それは本書に書いてある。
本書は、超革新的で超実践的なのは事実だが、ややアクが強いところもある。著者の好きな落語家への思い入れがやや強すぎるのだ。だから、落語初心者の人がいきなりこの本を読んでもちょっとついていけないかもしれない。その代わり、志の輔、談春、志らくなんかが面白いのは何回か聴いてよく分かった。もうちょっと他に面白い人いないのかなって思っているような人にはドンピシャリにハマる。そういう人はこの本を読んで狂喜乱舞するだろう。まあ、私のことですけどね。
この落語家を聴け! いま、観ておきたい噺家51人 | |
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