パシフィックネーションズカップ 日本代表 vs フィジー代表 国立競技場 テレビ観戦

前半はトンガ戦と同じようなPG合戦をジャパンが制して9-3とリードした。ディフェンスが機能していて、なかなかいい感じだった。
ところが後半に信じられないようなミスが起きる。10分には、パントをキャッチしたウェブがカウンターを仕掛けたところでタックルも受けていないのに落球。これをCTBナンゲレヴキに拾われてそのまま右隅にトライされた(ゴールも決まって9-10と逆転)。14分にPGを入れて12-10と再逆転したが、16分に奪われたトライはまたもやミスからだった。アレジのタッチキックがなんと前にいた味方選手に当たってしまいアクシデンタル・オフサイド。そこからのスクラムで左に展開されて最後はFBラワンガにトライされた。ゴールも決まって12-17とまた逆転された。
その後の攻撃が単調なジャパンは結局トライを奪えず、逆に38分にダメ押しのトライを奪われて万事休す。
この試合、ジャパンは確かに負けたのだが、それほど悲観しなくてもいいのではないかという気がする。トンガ戦でダメだったラインアウトプレースキックがある程度修正されていたし、ディフェンスはかなり機能していた(とくに前半)。
課題はアタックか。解説の小林さんも言っていたが、日本の攻撃は単調だった。12-17になったのは後半17分だからまだまだ時間はある。敵陣に入った時にモールを組んでじりじり攻めるという選択をなぜしなかったのか。ハイパントを多用していたが、カウンターが得意のフィジーにはむしろ危険な選択ではなかったか。モールで圧力をかけてファウルを誘い、PGで点差を詰めていく(あわよくばトライを取る)という攻撃をして欲しかった。まあ、この辺がジャパンの経験の浅いところなのだろう。
負けはしたけれども、このチームの潜在能力はこんなものではないだろう。以前は(萩本/エリサルド監督時代など)、ジャパンの試合を観るたびにガックリすることが多かったが、今はジャパンの試合を観るのが楽しくなった。カーワンが次のワールドカップまで続投になったようだし、そこを見据えて強くしていこうという意志が感じられるからだ。
この試合で良かったのはウェブと箕内だな。ウェブには痛恨のミスがあったのが残念だが、それでも彼の堅実なプレー(とくにキック)は賞賛に値する。それから箕内。ルーズボールへの働きかけ、カバーディフェンス、アタック参加と素晴らしいパフォーマンスだった。この試合のマン・オブ・ザ・マッチは箕内だろう。
残り2試合、課題を持って取り組んで、いい試合をして欲しい。


日本代表 vs フィジー代表(12-24)