らくだ工務店第14回公演『だるまさん、ころんだ』 シアタートップス

踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損々とは言うけれど、出来ることなら黙って静かに眺めていたい。や、なるべく巻き込まれないように背中を丸くして息を止めていよう。そのうち顔が真っ赤になって畳みの上でひっくり返ればいい。人生なんてそんなものだ。くだらなければ、なほ。


小さな畳屋に集まる人々の滑稽な日常と静かな感情のお話。


出演
朝倉伸二  林和義  古川悦史
塩湯真弓(劇団M.O.P.)  恩田隆一(ONEOR8)  河口高志
今村裕次郎  瓜田尚美  石曽根有也


日時 2008年3月25日(火)→30日(日)
料金 前売 3,300円 当日 3,500円 [全席指定・税込]
劇場 THEATER/TOPS

いやあ、もう最高に面白かった。1時間半くらいの上演時間があっという間に過ぎたね。主人公の末広達磨(朝倉伸二)は親を継いで畳屋を営んでいる五十で独身男。そのダルマさんに見合いのような話を持ち込んできたのが幼なじみで豆腐屋の村田治(林和義)。そこにダルマさんの弟の末広達義(古川悦史)やその妻の末広素子(塩湯真弓)、治の息子の勇(今村裕次郎)や酒屋の松山久志(恩田隆一)なんかが絡んでくる。
とにかくダルマさん役の朝倉伸二さんが良かったねえ。多分テレビか何かで見たことあると思うんだけど、とぼけた味わいが絶妙だったな。「間」もいいから笑えるんだよな。林和義さんや古川悦史さんも安定していて良かったね。それから塩湯真弓さんがなんかちょっと色っぽくて良かったねえ。最初は喪服だったしw。彼女は、グリングの芝居における高橋理恵子さんみたいなポジションだな。ONEOR8の恩田隆一さんはいつもと同じような感じの役だった。恩田隆一他2名が○○○○姿になったのには驚いたね。あれはインパクトあったなあw。
大笑いして、しんみり終わる。何かが起こりそうでいて何も起こらない。だけど、少しずつ人生は前に進んでゆく。もろに好みのタイプのお芝居だった。今後のらくだ工務店からも目が離せないな。
今回、芝居のチラシがオリジナルのエコバッグに入って座席の上に置いてあった。これは毎回やっているんだろうか。もちろん素材的にそれほどいいものではないけれど、なかなか渋いデザインで、こういうサービスも面白いね。