少し迷った末に結局購入した。他の人も書いているけど、ライナーノートの村上春樹の話「雨の夜のビリー・ホリデイ」がいい。これは実話を元にした話であり、「ジャズというのはどういう音楽なのか?」という問い対する村上春樹なりの答えとなっている。村上春樹ファンならこの話を読むだけでもこのCDを買う価値があるだろう(大げさか)。
それはさておき、もちろん収録曲も素晴らしい。ビリー・ホリデイの曲は音源が古くて聴きづらいところもあるが、逆にそれがいい味にもなっている。マイルス・デイビスもルイ・アームストロングも良かったが、個人的にはデクスター・ゴードンの「It's you or no one」が一番良かった。村上春樹の云うところの「硝煙(ガンスモーク)の匂い」が私にもちょっと感じられた。この曲の収録されている『ホームカミング』という2枚組のライブ盤が欲しくなったな。
ポートレイト・イン・ジャズ 和田誠・村上春樹セレクション オムニバス ビリー・ホリデイ ベニー・グッドマン 曲名リスト 1. 君ほほえめば(ビリー・ホリデイ) 2. カンジスの月光(ベニー・グッドマン) 3. 私はヴァージニアへ(ビックス・バイダーベック) 4. ホワット・イズ・ゼア・トゥ・セイ?(ジェリー・マリガン) 5. イッツ・ユー・オア・ノー・ワン(デクスター・ゴードン) 6. ゴースト・オブ・ア・チャンス(チュー・ベリー・ウィズ・キャブ・キャロウェイ・オーケストラ) 7. ウエスト・エンド・ブルース(ルイ・アームストロング) 8. ブレックファスト・フュード(チャーリー・クリスチャン) 9. シンギン・ザ・ブルース(ビックス・バイダーベック) 10. ウォーキン(マイルス・デイヴィス) 11. アイ・キャント・ゲット・スターテッド(ビリー・ホリデイ) Amazonで詳しく見る by G-Tools |