ブラッド・ダイヤモンド(ムービル)★★★★★

この映画の舞台は、狂気と混乱が支配する内戦下のアフリカ。1991年に始まったシエラレオネ内戦を描くことで、ダイヤモンド業界の不正ダイヤ取引が内戦の資金源となり、さらなる貧困と暴力を招く結果になっている事を訴えている。本作の問題提起は大きな波紋を呼び、イメージ悪化を危惧しダイヤモンド業界は、購買キャンペーンを展開し出したほどだ。また話題性だけでなく作品の質も評価を受け、『ディパーテッド』での名演も記憶に新しい主役のディカプリオがピーター・オトゥール、ウィル・スミス、フォレスト・ウィテカー錚々たる面々と並んで、本年度アカデミー賞主演男優賞に3度目のノミネートを果たしている。


監督:エドワード・ズウィック
脚本:チャールズ・リーヴィット
出演:レオナルド・ディカプリオジェニファー・コネリージャイモン・フンスーマイケル・シーン 、アーノルド・ヴォスルー 、カギソ・クイパーズ 、デヴィッド・ヘアウッド 、ベイジル・ウォレス 、ンタレ・ムワイン 、スティーヴン・コリンズ

期待に違わぬ、いや期待以上の出来栄えだった。社会問題を取り扱っているにもかかわらず、エンターテイメントとしても一級品である。上映時間の143分中、1分たりとも緊張は途切れなかった。ほとんど全編にわたるアフリカロケは非常にリアルで、内戦における銃撃戦の凄さやアフリカの自然の描写には圧倒された。
俳優陣も素晴らしかった。ディカプリオは『ギルバート・グレイプ』で初めて見たが、ずいぶん大人になったね。いつまでも若造と思っていたが、『ディパーテッド』と本作の演技は、名優への仲間入りを果たしたと言っても過言ではないだろう。ジャイモン・フンスーは本作で初めて見たが、彼なくしてこの映画なしと思わせるほどの名演だった。ジェニファー・コネリーは・・、歳取ったねw。
ディパーテッド』がアカデミーの作品賞を取ったけど、作品的にはこの『ブラッド・ダイヤモンド』の方が上だと思うよ。