日本代表対オーストラリア首相XV 秩父宮ラグビー場

親子3人での秩父宮での観戦は初めて。Yukaが生まれてからは妻も秩父宮には行っていなかったので、妻もおよそ6年振りとなる。Yukaは最初観に行きたくないと言っていたのだが、「楽しい幼稚園」を買ってあげることで手を打った。
観客は結構入ってたね。我々はバックスタンド自由席の電光掲示板寄り22mライン付近に座った。試合が始まってもYukaはラグビーにはあまり興味がないらしく、「楽しい幼稚園」を読んでいた。
さて肝心の試合だが、開始1分でいきなりトライを取られたのにはちょっとガックリ来た。タックルに行ってもハンドオフ一発で吹っ飛ばされちゃうんだもんなあ。その後も着々と加点された。一方ジャパンは前半に2度相手陣5m付近でのラインアウトを得たのに2度ともラインアウトの奥へ放って、誰も取れないというミスを犯した。あれは一体なんだったのか。サインミスなのか。
28分には小野沢のトライ、34分には後藤のトライがあって、前半は12-35で折り返した。
後半も相手の勢いは止められなかった。オーストラリアのバックスリーが大きくて速いから、走られると止められないんだよな。ジャパンの見せ場は23分、敵陣右奥でのスクラムを押して、菊谷、後藤、大畑と渡って、大畑が右隅へトライ。難しい角度のコンバージョンも森田が決めた。しかし結局は力の差を見せつけられて19-61の完敗だった。
以下、思うところを箇条書きでまとめてみる。
ラインアウトの失敗はひどすぎる。競って取られるならまだしも誰も取れずにボールが転々とするというのは何事なのか。前半に二度、後半にも一度同じことをしていた。ジャパンは格下なんだから、せめてセットプレーを安定させないと勝負にならないよ。
インパクトプレーヤーが欲しかった。相手ディフェンスのプレッシャーがきつくてジャパンはなかなか前に進めず、横へ横へ動いては攻めあぐねていた。箕内やオライリーが頑張ってはいたが、まだあれでは弱い。バツベイリザーブにも入っていなかったのが残念だった。やはりバツベイのようなインパクトプレーヤーが必要だ。それから、やっぱりオトを代表に呼んだほうがいいんじゃないだろうか。バツベイやオトのようにある程度縦へのゲインが見込める選手がいないと打開が難しい。
・森田ファンの私としては森田が出てきたのは嬉しかったのだが、「誰にパスをしているんだ」というプレーが2、3回あった。もうちょっときちんと練習して合わせて欲しいね。それからパスだけではなく、自分で縦に行くプレーも見せて欲しかった。
・有賀も悪くはなかったが、正面も見たかった。後半20分くらいに代えてくれてもよかったのに。

今日の試合を観ると、ワールドカップで2勝するのは至難の業だと言わざるをえない。2勝どころか1勝もできない可能性の方が高いだろう。しかしそれでは身も蓋もないので、多少なりとも勝てる方策を考えてみよう。
・まずはセットプレーの安定。マイボールラインアウトは100%取らないとダメだ。スクラムも本番では今日のように押せることはないと思うので、押されないようにしっかり組むこと。
・一対一のタックルで確実に止めるようにする。
・局所でのサインプレー。ある限定された局面でのサインプレーのオプションを増やして、サインプレー一発でトライが取れるようにする。そのためにはセットプレーの安定が前提となる。
ルーズボール等への反応をよくする。今日の後藤のパスカットからのトライのように、機敏さをもっと養いたい。
・森田のドロップゴールも得点のオプションに加えたい。

色々書いたが、正直厳しいと思う。ただ、もっと精度の高いミスのない試合を見せて欲しい。格下のチームが自らミスを犯していては勝てる訳がない。ミスのない試合をしていれば、勝てる可能性も高まるし、勝てなかったとしても観ているほうも納得するだろう。

日本代表対オーストラリア首相XV(19-61)