志の輔らくご的こころ(立川志の輔)★★★☆☆ 8/13読了

志の輔ファンなら購入必至の「見て、読んで、聴いて」楽しめる一石三鳥の本だ(ちょっと大げさか)。

まず「見て」だが、通常脚注が来るスペースにページごとに一枚高座の写真が入っている。これがパラパラ漫画ならぬパラパラ写真になっているので、前からパラバラーっとめくると、志の輔が動いているように見える仕掛けだ。

次に「読んで」だが、軽妙なエッセイが2006年から2002年まで、つまり新しい年から古い年へ遡るように配置されている。私は本の通りの順番に読んだが、2002年から順番に読むという手ももちろんある。このエッセイ、もちろん落語に関連した話が多いのだが、全然落語に関係のない話(例えば、「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」体験談とか)も多岐にわたっていて興味深い。エッセイと言えば、落語の「まくら」みたいなものだから、さすがに読者の興味を引きつけるのが上手い。

最後に「聴いて」だが、嬉しいことにCDが付録として付いている。収録作品は「買い物ぶぎ」(約20分)。iPodに入れて電車で聴いたのだが、ダメだね電車で聴いちゃ。笑いをこらえるのに一苦労で、きっと周りからは変な人に思われただろうな。

というわけで、全ての志の輔ファンにお薦めできる内容となっている。ただ、やっぱり高座が一番だけどね。

志の輔らくご的こころ―ふしあなから見た
志の輔らくご的こころ―ふしあなから見た立川 志の輔

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