ヴィラデスト・カフェブック(玉村豊男) ★★★☆☆ 5/13読了

男の究極の夢とは何か? 髪結いの亭主になることか。違う。カフェの親父になることである。そんな男の夢を実現した玉村豊男のヴィラデスト・カフェの本である。しかもヴィラデスト・カフェはただのカフェではない。自分たちで育てた野菜やハーブで料理を作り、パンも毎朝自分たちで焼き、自分たちが世話したブドウでワインを造るという、手作り農園ワイナリーのカフェレストランなのだ。これを羨ましいと言わずに何と言おう。まあ、言うは易しで実際には大変だと思いますよ、もちろん。
本書はヴィラデスト・カフェで出している料理のレシピが綺麗な写真とともに載っている。とても美味しそうだが、ちょっと家で作るには本格的すぎるんだよな。途中途中にはエッセイも挟み込まれている。玉村豊男と言えばエッセイの名手だからね(昔、『雑文王 玉村飯店』や『エッセイスト』なんかを夢中で読んだものだ)。文章からは、手作りの野菜を採れたてのまま美味しく料理して出したいという思いがひしひしと伝わってくる。葡萄畑の方はまだ収穫量が少なくて、本格的にカフェでワインを提供できるようになるにはあと数年かかるそうだ。車じゃないと行きにくいところにあるのが私にとってはちょっと難点だが、いつかは行ってみたいな。ヴィラデスト・カフェのサイトはコチラ

ヴィラデスト・カフェブック
ヴィラデスト・カフェブック玉村 豊男

東京書籍 2006-03
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